掲載日2016年01月07日
みなさんこんにちは!みんなの森づくりHP担当の後藤です。
今年は暖冬で比較的暖かい日が続くとはいえ、正月休み以来、こたつから離れるのが辛くなってる人もいるかとは思いますが、そんなときこそ家の外へ、出てみましょう。
友だちと遊ぶ、スポーツに取り組むなど、とりあえず外に出てみることで、休み気分から切り替わるものです。ぜひおためしあれ!
さて、外で遊ぶといっても、とりわけ自然の中で遊ぶ機会は、意外と少ないものです。
豊かで美しい森づくり事業ではわたしたちにとって、身近な自然である里山を整備し、守っていくとともに、その中で遊ぶことの楽しさをみなさんに知ってもらえるような取り組みを行ってきました。
今回は3本立ての第3弾!
平成27年12月12日(土)に実施した「豊かで美しい森づくり事業 第3回目:炭焼き」の様子をお知らせします。
当日は、ご家族で遊びにきたという方から、本格的に炭焼きの勉強をしようという方などにご参加いただきました。
まずは参加者のみなさんに炭にふれてもらおうということで、伏せ焼きの炭窯からできあがった炭を取り出す作業に挑戦!!
この伏せ焼きという技法は、地面に掘った穴に材料を入れ、火をつけてから、その上に鉄板と土を被せじっくりと焼き上げるというものです。
窯が完成した後も火の番を必要とするこの方法はとにかく時間と手間がかかります。
先生方の労力の結晶を地上に引き揚げ、袋に入れていきます!
一回の火入れでものすごい量の竹炭ができ上がります。
下に降りて炭を引き上げる人、上で袋に炭を入れていく人、分担して取り組みます!
大人も子どもも、みんなで一致団結し、あれだけあった炭が・・・
全部回収できました!!
次は実際に炭を焼いている様子を見に行きました。
こちらは昔ながらの炭窯に1~2トンもの材料を入れ、2~3日かけて焼き上げるという方法です。
火の番をしながら、徐々に窯の内部の温度を上げていきます。
このときの窯の温度は300度くらいでした。
ここから1000度くらいまでは空気を入れ、煙の色と温度計を見ながら、最終的には空気の入り口をふさぎます(窯の中の温度が高くなると、煙の色は白→透明になっていくそうです。下の写真の煙突から立ちのぼる煙はまだ温度が上がりきっていないので、白色です)。
驚くべきことに、窯の中が数百度になっているのに、窯の外側はさわってもひんやりとしており、まったく熱くなっていませんでした!
熱を閉じ込め、火を無駄なく材料にいきわたらせる、昔の人の知恵には脱帽です!
次は簡単な方法で、実際に炭をつくってみます。
この時期よく家で見かける、おせんべいの缶の中に、松ぼっくりやどんぐりなどを入れ、「花炭」づくりに挑戦!
つくり方は簡単!好きな材料を選んで、缶の中に入れ、約30分、火にかけて待つだけです。
お家でも簡単にそろう材料でできますが、火の取り扱いには十分ご注意を!
炭が出来上がるまでの待ち時間を利用して、染色にも取り組みました。
今回の染色体験は、里山に落ちている葉っぱや花に布を被せ、その上から叩いて色を出していく、「たたき染め」にチャレンジ!
参加者のみなさんそれぞれが、お気に入りの葉っぱや花を拾い、布をキャンバスに、オリジナリティあふれる作品をつくっていきます。
小さいお子さんは、お父さんやお母さんの手を借りながら、それでも自分のトンカチで色をたたき出します。
その出来栄えは・・・
ご覧の通り!!
叩き方のムラが逆に葉っぱの色に濃淡をつくり出し、味のある素敵な作品になりました!
そうこうするうちに・・・
竹炭も完成!!
こうして炭にすることによって、長持ちするようになったこれらの竹炭はクリスマスの飾りにもピッタリです。
「ツリーにつける」という声もありました!
お昼休みをはさんで、今度は鳥の巣箱かけに挑戦!
前回、鳥の巣箱を空け、その中身を観察しましたが、今度は巣箱をつくって、木の上に設置します。
普段なかなか日曜大工に取り組む機会のない方も多いですが、これも今流行りのDIY!
手さぐりで、助け合い、教え合いながら巣箱を組み立てていきます。
絵や自分の名前の入った、「MY巣箱」の完成です。
できた巣箱は早速木にくくりつけます。
身軽な子どもたちは、大人たちに下でしっかり支えてもらいながら、すいすいハシゴを登り、手際よく巣箱をかけていきます。
まだ木に登れない子は、お父さんや講師のおじさんたちにおまかせ!
最後は竹切りにも挑戦しました。
一見すると簡単そうですが、意外とコツが要るこの作業。
しかし、さすがはここまで里山の中で色々なことを経験したみなさん!!
あっさりコツをつかみ、気が付けば出来上がった竹が山積みになっていました。
すっかり竹切りにハマってしまった子もいて、終了の号令がかかっても、「あと一本!」ともくもくとノコギリを引いていました(笑)
出来上がった炭から、その材料となる竹の下準備まで、盛りだくさんの内容で、今回の炭焼きも無事終了しました。
昔は私たちの暮らしや遊びの近くにあった里山。
私たちの生活から少し遠くなってしまった今だからこそ、里山の大切さや、そこで遊ぶことの楽しさを知ってもらいたい。
「豊かで美しい森づくり事業」はそんな思いから2年前にはじまりました。
ご参加いただいたみなさんから毎回いただく、「楽しかった」「また遊びに来たい」という声が、みんなの森づくり推進協議会会員のみなさんや、事務局職員の力になっています。
去年・または今年ご参加いただいたみなさんにも、はじめてご参加いただくみなさんにも、楽しんでいただけるような「里山体験」をこれからも企画していきますので、来年度以降もぜひ「豊かで美しい森づくり事業」をよろしくお願いいたします。
ご参加いただいたみなさん、そして講師のみなさん、大変お疲れ様でした!